ヒンドゥー教の聖地「バトゥ洞窟」ってどんな場所?

多民族国家でもあるマレーシアでは、様々な宗教を信仰する人々が暮らしています。
その中のヒンドゥー教徒の聖地となっている、バトゥ洞窟についての特徴をまとめていきます。

カラフルで神秘的な世界バトゥ洞窟


ヒンドゥー教の寺院や壁画は目が覚める様な鮮やかさと、美しさが魅力。
クアラルンプールからそこまで遠くないのに、大都会KLとは全く雰囲気が変わるのも、観光客にとっては興味深いところでしょう。

巨大なサルの象ハヌマーンのお出迎え


バトゥ洞窟の最寄り駅に向かうと、巨大なハヌマーンの像がお出迎えしてくれます。
体はエメラルドグリーン、口元が猿になっているハヌマーンはインド神話において怪力や忠誠心を誇り、ラーマの部下として崇められている存在。
この像を見れば、バトゥ洞窟に来た!と実感できること間違いなし。

42.7mもある光り輝く黄金象


駅を出ると正面にすぐ見えるのが、全長42.7mもある黄金象です。
体には300リットルを超える金が使われているというから豪華ですね。
2006年に建てられた新しいムルガン像は、これからバトゥ洞窟へ向かう人々が必ず通る入口に置かれています。

バトゥ洞窟へ続く階段


駅を降りてすぐに目に入る石の階段は、まさに神秘的という言葉がぴったり。
まさに、洞窟に向かう異世界の入口の様です。
下から見上げるだけでもその高さがわかる階段は、全部で272段。
階段は下から見ているよりも急なので、自信のない方は休憩を挟みながらゆっくり上がりましょう。
上から下を見下ろすと、自分が今来た階段がどれだけ急かに気が付きます。

100年前に作られた寺院


実はこちらのバトゥ洞窟がヒンドゥー教の寺院にされたのが、およそ100年前。
ただ、その前からもバトゥ洞窟自体は存在していました。
何と4億年もの間、ひっそりとこの場所で石灰石による鍾乳洞が形成されてきたのです。

ヒンドゥー教は全体的に芸術的にカラフルな色見を使う場合が多く、バトゥ洞窟の中の寺院や描かれている壁画も色鮮やか。

宗教的で過激な儀式「タイプーサム」


ヒンドゥー教には1~2月に行われる、タイプーサムという宗教的な儀礼があります。
毎年150万人ほどのヒンドゥー教徒が参加しますが、この宗教儀礼はかなり過激で有名です。
具体的には舌や頬などに釘をさして、大きな儀式具を担いで洞窟に向かうというもの。
参加する1ヵ月前から禁酒・禁欲・菜食とし、できるだけ苦労の多い修行に耐えられることが美徳だとされ、街を歩いていきます。
あまりに過激な儀式の姿にインドでは中止されていますが、マレーシアやタイ、シンガポールでは禁止されていないのです。
時期的にタイプーサムに遭遇したら、その姿に衝撃を受けるかもしれません。

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